院長の磯目です。本日は久しぶりにコンタクトレンズのお話をします。
【絶対に】コンタクトを付けたまま寝ないでください。
既に日々の診療で患者さんにお話していたことですが…今回、改めてお話しなければと思いました。
この写真を見てください。一見して「ひどい状態」になってるのはお分かりいただけるかと思います…。
先日来院された「コンタクトレンズを付けたまま寝てしまった」患者さんの写真です。
●あまりに多い「付けたまま就寝」
「コンタクトを付けたまま寝てしまった」という患者さんはホントに多いです…数日に一人は必ず来ます。
ただこの患者さんは、今まで見た中でも特にひどい…2週間のコンタクトレンズをつけたまま寝てしまったと…
(後の患者さんのために御協力いただきたい。と写真撮影・公開の許可をいただきました。)
「ついコンタクトを付けて寝ちゃうんですよ~えへへ…」と言う患者さんには写真を見せることにしました…
皆さん一瞬で真顔になりますね…「ひどい状態」であることは写真を見せた瞬間に伝わるようです。
●「たった一晩」で起こり得る永続的視力障害
黒目(角膜)がその透明性を保つためには酸素が必要です。
コンタクトをつけることで角膜への酸素の供給は確実に阻害されます。ましてそのまま寝てしまえば…
角膜は急激な酸素不足に陥り、一晩にして深刻なダメージを受ける可能性は充分にありえます。
角膜は非常に再生能力が強い組織ですが、深い部分にまで至ったダメージは永続的な視力障害をもたらします。
この患者さんは角膜のかなり深い部分にまでダメージが至り、角膜はその透明性を失って白く濁っています。
「たった一晩」コンタクトレンズをつけたままで寝た。
それでこのような状態に陥ることがあるのが事実…これを改めて伝えなければと思いました。
●「笑い事ではすまない」コンタクトトラブル
カラコンでもないクリアレンズでの障害です。1DAYのコンタクトでも同様の障害は有り得ます。
そしてこの方はまだ20代…若くして永続的な視力障害を負うことは本当に避けなければなりません…。
「ついコンタクトを付けて寝ちゃうんですよ~えへへ…」と言う患者さん…
「笑い事ではすまない」コンタクトトラブル…その被害を被るのは患者さん自身です。
他の患者さんの健康を守るため…写真提供を許可してくださったこの患者さんに感謝すると共に…
私も改めて「コンタクトレンズをつけて寝ないよう」強く呼びかけるべきかと思いました。
皆さんはどう思うでしょうか?考えてみてください。それではまた。