院長の磯目です。例年通り、夏休み・お盆期間中の診療を振り返ってみたいと思います。
特に今年はオリンピック関連の休日もあり、例年通り…いやそれ以上に…
「どこの医院も開いてない」と来院された患者さんが多かったです。
そのようにして患者さんが集まると、たまに【思いがけない偶然】が起こります。
当院では基本的に、受付された順番で患者さんを診察しますが…
【連続で「ものもらい」や、連続で「鉄片異物」を診察する】等の偶然がたまにあります。
【同日・同時刻、同じ病状の患者さんが来院される】という偶然ですが…
このような偶然が起こるのは主に長期連休時です。そして、今回もそれが起こりました。
●「目の縁の白いできもの」
「目の縁に白いできものが出来た…」非常によくある訴えです。
目の縁にはマイボーム腺という脂を排出するくぼみのようなものがありますが…
その出口に脂が詰まると「白いできもの」のように見えるわけです。
「マイボーム腺梗塞」とも呼ばれるこの病態…。頻度も多く、特に治療が必要ないことも多いです。
しかしたまに、思わず驚いてしまうような脂の詰まり方をしてる方がいます。
御本人に許可をいただき写真を掲載しますが、詰まった脂が結晶のような塊になっています。
このような脂の詰まり方には、なかなか遭遇する機会がありませんでした。
この患者さんには脂の塊を除去し、目薬を処方。(こんな病態もあるのだなぁ…)と診療を続けました。
さて次の患者さん…(ん…?この患者さんも「目がゴロゴロする」…?)…まさかとは思いましたが…
「全く同じような脂の塊」が瞼の縁から飛び出ていました。
なかなか遭遇する機会のなかった病態を、同日・同時刻に連続で診ることになるとは…面白い偶然です。
ただ、「偶然」が起きるのも「どこの医院も開いてない」という結果ではないでしょうか。
また、(面白い偶然だなぁ…)で済んだのは、当院で対処可能な症例であったからです。
もし、当院では対応できない重症例が集中したら…?そして、対処可能な医院が休診だったら…?
(起こって欲しくない偶然)ですが…長期連休においては(いつ起こってもおかしくない事態)です。
長期連休時の「どこの医院も開いてない」
…これはやはり大きな問題ではないかと…今年もやはりそう思ってしまった夏休み・お盆期間でした。