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イオンモール盛岡南2Fにあります『盛岡南眼科』は、土日祝も診療をおこなっており、盛岡市周辺の地域のみなさまに愛される眼科医療をつくします。

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盛岡市の眼科『盛岡南眼科』

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今回は「白内障」についてお話したいと思います。
鏡を見ると黒目の真ん中に丸い穴があるのがわかるかと思います。
「瞳孔」と呼ばれるこの穴のすぐ後ろには「水晶体」と呼ばれるレンズのようなものがあります。
「白内障」は水晶体が濁ってしまう病気です。

病気といっても、時期の差はあれ水晶体の濁りは誰にでも出てくるものです。
濁りの程度もごく軽度のものから極めて重度のものまで様々です。
しかしながら「白内障」とお話すると、皆さん大概ショックを受けたようなリアクションをされます。
多くの方が白内障を「御老人の病気」「老化現象」と認識しているようです。
「診断を受けたら手術をしなければならない」と思ってる方も多いと思われます。
 
●白内障は「老化現象」?
確かに白内障の原因として一番多いのは加齢による変化です。
しかし、アトピー性皮膚炎の患者さん等では若くして白内障となる方もいます。
痒みのために目を強くこすったり・叩いたりする行為が関係するのではないかと言われます。
同様の理由からか頭部に対する衝撃が大きいボクシングや高飛び込み等のスポーツと関係するとも言われます。
他にも、糖尿病の合併症や、ステロイドの副作用など。白内障には様々な発症原因があると言われます。
「先天性白内障」と言いますが、生まれながらにして白内障の人もいます。
なので私は白内障を説明する時に「老化現象」とはあまり言わないようにしています。
時期と程度の差はあれ誰にでも起こり得るもの、若くして出てくることもあることを説明します。
 
●白内障と診断されたら即・絶対手術?
また「白内障の治療は手術しかない。」と言われます。
「白内障の目薬」もありますが、「進行を遅らせる」というものであり、目薬で白内障は治癒しません。
私も「白内障の治療は手術」と思います…
ただ【「即手術!」「絶対手術!!」となることはほとんどない】と考えています。
研修医時代、深夜に目の痛みを訴えて運ばれてきたおばあちゃんがいました。90歳位だったと覚えています。
「急性緑内障発作」という病気で、その原因は「極めて進行した白内障」でした。即手術になりました。
今まで多くの白内障患者様を診察させていただきましたが、このように即手術になった例はごくわずかです。
 
●白内障と言われてもショックを受けずに…よろしければ御相談ください。
多くの場合、白内障の診断を受けても強くショックを受けたり思い悩む必要はないかと思われます。
水晶体の混濁は時期と程度の差はあれ誰にでも起こり、若くして起こることもあること。
即手術になる例は稀であり、急いで手術をせず様子を見る症例も多いこと。
などを知っていただければと思います。
 
一方、「メガネをかけても見えづらい…」「光がまぶしく感じる…」
などの症状から眼科を受診し白内障を指摘されるケースもあります。
「白内障かな?」「手術した方がいいのかな?」…疑問があれば御相談いただければと思います。
それでは次回コラムにて。